「私は優菜ちゃんが忘れてるって想像してたんだけど・・・o
でも優菜ちゃんがいやだったら断ることもできるからo安心して?
聡君も優菜ちゃんの考え通りで良いって言ってるから」


和志が難しい表情で聞いてるo眉間に皺寄せちゃって、すごい顔o


「でも聡兄は優菜姉に本気でしょ?優菜姉が結婚するって言ったら正式なんでしょ?」
「そういうことねo勿論そうじゃなきゃ優菜ちゃんは渡さないわ」
「やだよ、優菜姉o栗栖じゃなくなるなんてやだo俺の姉ちゃんじゃないなんてやだ」


ギュッと和志が抱きついてきたo良かった、優菜は俺のモンとか言わなくてo
ホッとしながらそっと頭を撫でるo不安を消してあげるようにo


「婚約のことは和志君が口を出して良い話じゃないのよ?
優菜ちゃんが自分で、自分の道を歩くんだから」
「やだo優菜姉はずっと俺の姉ちゃんなのッ」


回されてる腕に力が込められるo
どうしよう、果菜さんにバレちゃいそうo
だっていくらなんでもこれじゃあ・・・・ooo


「和志・・・o私はまだ将来とか考えてないのo
だから聡ちゃんとの婚約に関してはお断りするわo
だから安心して、ね?」


そっと頬を撫でながら言うo大丈夫、私はずっと和志のモンだからo


「果菜さん、それで良いよね?とっても、とっても素敵なお話だけどo
私は色々なことを知りたいのo結婚して葛城のお嫁さんになったらそれができなくなっちゃうo
今はまだ、子どもだからo一人で食べていけるくらい大人になってから結婚のことは考えることにする」
「分かったわo優菜ちゃんが後で後悔しないならそれでo
私がね、聡君のこと反対しなかったのはね、聡君が留学しているからよ」


あ・・・そっかo聡ちゃん留学したんだっけ・・・o


「優菜ちゃんの夢のために知っておくのも良いかと思ってねo
今すぐにじゃなくても将来は行く可能性があるんだから」
「うんo後で聞いてみるoありがとう、果菜さん」




「留学って何?優菜」
「私ね、通訳とか翻訳家とか外国の言葉と関わる仕事をしたいのo
そのために留学しようかなって思ってるんだ」
「え!?」
「でもまだその時じゃないと思うo今は日本のことをたくさん、たくさん知るときだと思うのo
だから大学に進んで2年か3年の時に留学したいなぁって思ってるんだo
輝星学園には姉妹校があるからそっちに通えたら・・とかも思ってるけれど」
「そう・・・だったんだ」

果菜さんにしか言ってなかったらなぁ、将来のことo
とりあえず今すぐ離れる訳じゃないことに安心してるみたいo

「うんo和志は?何か考えてるの?」
「俺は・・・まだ、全然o何が好きなのかとか考えても思いつかないo優菜姉は凄いね」
「そんなことないよo早く見つかれば良いって問題じゃないものo
ゆっくり、ゆっくり考えれば良いんだよo何回でも失敗して良いんだからoね?」
「うんoありがとう、優菜」


愛しい、愛しい、和志o
和志の進む道が明るくて美しいものでありますようにo
いばらでも良い、その先に明るい未来が待っているのならo
和志の進む道が明るくて美しいものでありますようにo

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